デジタルサイネージは、定義上は電子的な機器を用いて情報を表示・発信するシステムですが、実現方法が様々であることから、そのバリエーションは非常に広く、広告や看板を出したいという方の用途や目的に応じて適切な方法を選ぶことができるのが特徴です。たとえば、プロジェクションマッピングの技術を応用したデジタルサイネージもあります。四角ではなく、自由な形状に切り抜かれたアクリルやプラスティックのボードを立体的に加工し、後ろから短焦点のプロジェクターをあてて、キャラクターや人が口を動かし表情を変えて説明するデジタルサイネージです。銀行の支店では、キャラクターが様々な金融商品や個人資産の運用についての説明を行う形で提供されており、親しみやすいキャラクターの表情の変化に、ついつい説明を聞いてしまうお客も少なくありません。
また、ある家電量販店では、製品のわきに設置され、説明員にかたどられたボードに映された人のアニメーションが、製品の特徴やスペックについて細かく説明しています。技術的には、立体物への投影ですが、人が生き物や人に反応してしまうという特徴をたくみに利用し、関心をひくとともに、説明員が説明しなくては分かりにくい商品やサービスを知って、理解してもらうことができる方法は、大きな効果を生んでいます。また、待ち時間などに見ることもできるため、待っている間のストレスによるお客様の不満の解消にも役立っており、今後、同様の技術を利用したデジタルサイネージが様々なシーンで役立つことが予想出来ます。