デジタルサイネージというとピンと来ない方もおられるかもしれませんが、鉄道の駅構内をはじめ商店街や地下道などで見かけることが多くなった、ディスプレイに写し出されている映像広告と言えば、「あぁ、あれか」と理解していただけるのではないでしょうか。このデジタルサイネージ、単に紙のポスターが電子化されただけでは、と誤解を受けやすいのですが、実はそんなレベルのものではないのです。そこで、デジタルサイネージの持つ特長について、幾つかご紹介したいと思います。まず、広告の出稿管理がものすごく楽なのです。
広告は、訴求したい内容によって、掲示すべき時間帯や曜日、季節が異なります。たとえばオフィスワーカー向けなら平日の朝夕、バカンスの広告なら夏休みや冬休みなどのハイシーズンの少し前、といった具合ですね。このとき、ポスターや看板だといちいち取り替えなければならないのですが、デジタルサイネージなら、各所に設置したディスプレイの表示内容を管理する中央のサーバーにデータを入れて更新タイミング指定しておくだけでOKなのです。そしてデジタルならではのインタラクティブ性も大きな特長です。
サイネージの前に人が立つとセンサーがそれを感知し画像を変化させる、或いはタッチパネル操作式にして利用者の必要な情報を提供するなど、静的な紙広告ではできない双方向サービスを織り込むことで利用者が能動的に広告に接するため、その効果は格段に向上します。他にも携帯やスマートフォンのNFC(近距離無線通信)機能に向けてクーポンを配信したりと、技術の発展に伴ってサービスの幅がどんどん拡大しているのです。一昔前はただディスプレイに表示するだけの電子広告と言われても仕方なかったデジタルサイネージですが、ここ数年目覚しい成長を遂げているので要注目ですね。