デジタルサイネージに使われるディスプレイの費用はサイズによって異なりますが、一般的には数万円から数十万円程度かかります。しかし、デジタルサイネージ用のディスプレイはテレビで代用することも可能です。テレビをサイネージ用のディスプレイとして利用するためには、映像をテレビに出力するためのSTB、映像の再生・管理を行うCMSが必要になりますが、これらは高い性能を求めなければ1万円台で導入できるので、導入に要するトータルコストを抑えることができます。ただし、デジタルサイネージ用のディスプレイとテレビには様々な違いがあるので注意が必要です。
テレビは、基本的に長時間の稼働を前提にして作られていないので、長時間稼働させ続けると寿命が縮んでしまう恐れがあります。加えて、屋内利用を前提として作られた機器なので屋外で利用することはできません。しかし、デジタルサイネージ用のディスプレイは、長時間の稼働を前提として作られていますし、屋外用のディスプレイは防水・防塵機能が搭載されています。また、テレビとサイネージ用のディスプレイは視認性にも大きな違いがあります。
屋内利用が前提のテレビは最大輝度が300~500カンデラほどしかないため、直射日光が当たる場所では映像が見にくくなるという問題があります。しかし、サイネージ用のディスプレイは室内用でも500カンテラ程度、屋外用だと1000カンテラ以上あるので、直射日光が当たる場所でも映像をはっきりと視認することが可能です。さらに、サイネージ用のディスプレイは縦・横どちらでも利用可能で、複数枚を1枚のディスプレイとして活用することもできます。このように様々な違いがあるので、基本的にはサイネージ用のディスプレイを導入するのがおすすめです。